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細田満夫作品「蔵王山頂に沈む月」について

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現在、開催中のinto the natureのDM用画像にもなっている、
細田満夫作品「蔵王山頂に沈む月」ですが、
写真作品としても好評を博していますが、
天文学的にも非常に価値が高いという評価をいただきました。

以下、天文学の専門家の方からいただいたコメントです。

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冠雪した蔵王山頂に沈む満月から数日後の月。一見すると、日常的に見られる風景に思えますが天文学的には極めて稀で、この先何年後、何十年後に遭遇するかは分からないシーンです。
 元になっているのがサロス周期で、月の天球上の通り道=白道は18年10日8時間(6585.321日)で天球上を一周します。日食や月食も地球上のどこかで年に数回起きているのもサロス周期に従って起きています。
月は地球に最も近い天体です。それだけに地球や太陽などの重力の影響を常に受けています。見かけ上、太陽は通り道である「黄道」上を規則正しく移動します。月の白道は、黄道に対して5.5度ほど傾いていますので、撮影地から見る出没時の時刻や方位にも差異が生じます。さらに詳しく調べると、地球の周りを1回転する間に白道の内側や外側をふらつきながら回っています。それだけ月の動きは調べれば調べるほど複雑なことがわかります。
 この写真のような印象的なシーンにピタリと再び出会う機会は、天文学上の計算でも予測することは不可能です。加えてその日の気象条件、大気の影響などを考慮すれば、一サロス周期を待っても巡り合うことは困難と言えます。複雑で気まぐれな月の動きを予測して蔵王山頂と絡めて撮った極めて貴重な一瞬です。

                                                     日本天文学会会員 K

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K様ありがとうございました。

*画像、文章のコピー、無断転載は厳禁です*

 
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by office-plow | 2013-07-18 10:04 | スタッフ日記